令和6年9月 今月のことば
9月になったが、まだまだ残暑厳しい日が続いている。
これから先も続くようだ。
‘24年の夏は平年と比べて1.76℃高く、23年と並んで「最も暑い夏だった」’
と気象庁が発表した。
ここ数年、毎年のように「今年の夏は暑かった」
とお互い感じているのではなかろうか。
この要因の一つに挙げられるのが、「地球温暖化」。
地球温暖化については、国連気候変動枠組条約のもと、パリ協定では
世界の平均気温の上昇を2℃より十分下回るものに抑えること、
1.5℃に抑える努力を継続すること等を目的とした。
この目的を達成するために、2050年までに温室効果ガスの排出を
全体としてゼロにする、すなわち、「2050年カーボンニュートラル」
の実現を目指すことが閣議決定された。
気候変動枠組条約締約国会議「COP28」は、年に1回開催される。
※「COP」は、地球温暖化対策のための国際会議で、
英語の「Conference of the Parties(締約国会議)」の略。」
COPの後ろにつく数字は、会議の開催回数を指す。
世界レベルの平均気温を下げるためには、どうしたら良いのか、
世界の国々が研究している。
「カーボンニュートラル」とは、温室効果ガスの排出量と
吸収量を均衡させることで、実質的に排出量をゼロにすることを意味する。
温室効果ガスとは、地球の表面や大気、雲で特定の波長の放射線を吸収、
放出することで温室効果を引き起こす気体。
※二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(亜酸化窒素、N2O)、フロン類
中でも、二酸化炭素は圧倒的に排出量が多く、人類が排出する
温室効果ガスのうち75%を占め、化石燃料に由来するものが65%を占めている。
つまりは、カーボンニュートラルを目指して行かないと、
将来とんでもないことになりそうだ。よく話題に出るのが、南極の氷が解けて、
海水面が上昇する。つまり、島が水没してしまうこと。
暴風雨の激化、干ばつの増加などだ。自然界の平常のバランスが崩れ、
人間や地球上のすべての生物の生命に多くのリスクがもたらされる。
では、カーボンニュートラルを目指すには、どうしたら良いのか?
その一つに、水素燃料がある。水素は、酸素と化合することで、
車を動かすなど力を発揮する。そして、その結果、水が出来る。
2H₂+O₂⇒2H₂Oである。
「水素」は燃やしても二酸化炭素を出さず、次世代のエネルギーとして期待されている。
まだ価格が高く安全性の課題もあるが、これを克服して家庭で
利用できるようにしようという取り組みが進んでいる。
先日、NHKで取り上げられた「水素コンロ」。コンロと言えば、
都市ガスやプロパンガス。それを水素で行う。
水素は都市ガスより高い約2000度で燃焼する。
酸素と結合して水蒸気が生まれ、ジューシーに焼きあがるとのことだ。
また、「水素給湯器」。これも「技術は確立できた」としている。
「水素は管の中を高速で走ることができるので、電線のような
パイプラインでたくさんのお客様の家庭に水素を届けることができる」
「電柱と電柱の間をつなぐことで、万が一、管が破損しても、
水素は空中に拡散するため、爆発を防ぐことができる」。とのことだ。
何もしないでいると地球温暖化が進み、将来の地球が、人類が大変なことになってしまう。しかし、今の水素を使っての技術がこれだけの進歩を遂げていることは、
素晴らしいことだ。他にも再生可能エネルギーでの発電もある。
天理教では、「神様の懐住まい」とお聞かせ頂く。 「おふでさき」に、
たん/\となに事にてもこのよふわ
神のからだやしやんしてみよ(3号 40)
にんけんハみな/\神のかしものや
なんとをもふてつこているやら(3号 41)
とある。
私たち人間が住んでいるこの世界は神様の身体であり、
その働きの中に住まわせて頂いている。そしてこの身体も、
神様からお借りしているものである。神様のご守護が隅から隅まで
行き渡っているのがこの世界であり、天理教ではこれを「神様の懐住まい」
と教えられている。
懐にて生かさせて頂いている互いにとって、カーボンニュートラルは、
とても大切であり、実際にひとりひとり考え実行していかなければならない。
この共通の目標に向かって、国の垣根を越え、お互いにそれぞれの立場を尊重し合い、
達成できるよう協力し合うことそのものが陽気ぐらしではなかろうか。
教祖140年祭に向けて、陽気ぐらし実現に向けて、それぞれの立場で協力したすけ合い、
ご存命の教祖にご安心頂き、お喜び頂きたい。
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